今日は、よく使われる舞台用語について解説します。
こんな疑問がある人におすすめ
- 舞台の上手・下手はどっちがどっちなの?
- 上手・下手を忘れないような覚え方はあるかな
- 舞台で見やすい座席は、上手と下手どっちなの?
上手・下手は、「かみて・しもて」と読みます。舞台用語で、ステージや座席の場所を指す言葉です。
ただし、劇場に上手・下手と書いているわけではないので、あまり劇場へ行かない人にはなじみのない言葉だと思います。
この記事では、上手・下手が示す場所がどこなのかや、管理人流の忘れない覚え方を紹介しますね!
Contents
舞台の上手・下手の位置|観客席側・舞台側の両方紹介
舞台でいう上手・下手の位置はどこ?
上手・下手は、図で表すと上のような位置関係になります。
- 上手…客席から見て右側、ステージから見て左側
- 下手…客席から見て左側、ステージから見て右側
どうして左右じゃなくて上手・下手で表現するの?
舞台には、出演者以外も舞台スタッフや監督、お客さんなど様々な人が関わります。
その時に、左右などの見る方向によって変わる曖昧な呼び方だと、誤解を招いたり不便だったりするのです。
「下手側にはけて」「上手にこれを運んで」などと指示すれば、確実にどちらの方向かわかるため、この呼び方に統一されています。
そのため、 「上手・下手の位置は見る方向で変わる」という人がいるようですが、これは間違いです。
一度聞くと忘れない!管理人流「上手・下手」の覚え方
ご経験がある方もいるかもしれませんが、上手・下手の位置は、時間がたつと90%くらいの人が忘れます(笑)
そこで、上手・下手の忘れにくい覚え方をいくつかご紹介します。自分好みのものを参考に、とっさの時に役立ててくださいね。
舞台においてあるピアノの位置=下手
上の写真のように、グランドピアノの位置は、基本的に下手に配置されます。
そのため、ピアノのある位置=下手という覚え方がよく言われるようです。
ちなみに、なぜピアノのある位置が下手なのか、わかりますか?
グランドピアノには、音を反響させるために蓋のような開け閉めできる部分(屋根と呼ばれます)がついています。屋根の空いている方向は、どのピアノも同じです。
つまり、会場に音を響かせるためには、屋根が客席方向に向くように設置する必要があり、奏者は下手側になります。
司会者の立ち位置|徹子さんは上手
管理人は、上手=徹子さんのいる位置と覚えています(笑)
これは、徹子の部屋の司会者・黒柳徹子さんが座っている場所のことです。
司会者はその性質にもよりますが、ゲストを引き立てることが仕事なので、下手にいることが多いのです。アメトークやアタック25がこれに当てはまりますね。
しかし黒柳徹子さんのように、司会者が大ベテランだったり司会者メインに番組が進む場合は、上手にいることが多いのだとか。
徹子の部屋はまさにそのタイプです。黒柳徹子さんは、年長者で上(上手)のイメージがありますし、インパクトがあって覚えやすいですよ。
歌舞伎の花道がある方=下手
上手・下手の位置でも触れましたが、そもそもこの呼び名は歌舞伎から来ているという説があります。
歌舞伎には、花道と呼ばれる役者が通る通路があります。
花道付近の席は役者さんとの距離が近く、人気がありますが、役者さんが走り回ることもあるのでバタバタするのです。
バタバタせずゆっくり見られる方向=上手と呼ぶようになりました。
漫才のツッコミ=上手が多い
漫才師さんのツッコミ担当の方は、舞台の上手に立つことが多いので、上手・下手を見分ける目安になります。
なぜ上手に立つことが多いかというと、突っ込むときに利き手である右手を使いやすいようにするためなのだそう。
上手vs下手|舞台のチケットを取るならおすすめはあるか
管理人は、友人からこのような質問を受けることがあります。ここまで読み進めてくださった方にも、気になる人がいるかもしれませんね。
ここまで書いていて申し訳ないのですが…
演目内容や好みによるため、一概に上手・下手どちらが良いとは言えません!!
例えば、劇団四季キャッツの鉄道猫のシーンでは、こんな場面が出てきます。
今日は #鉄道の日 なのだそう。
— 劇団四季 (@shiki_jp) October 14, 2018
鉄道といえば、『キャッツ』に登場する鉄道猫 #スキンブルシャンクス !
仕事熱心な彼は、今日もみんなが快適な夜行列車の旅を楽しめるよう、勤しんでいることでしょう。
キャッツ・シアターに向かって、さぁ出発進行♪#キャッツ pic.twitter.com/Pzy0RWP4s5
猫たちがゴミで夜行列車を再現していますね。実はこのシーン、上手下手中央で見ると見え方が変わるんですよね
こちらは、舞台を真上から見ると、下図のように斜めに作られています。
下手に座れば機関車の正面部分しか見えず、上手に座ると全体がはっきり見えます。センターに座ると、やや斜めに全体が見えるといった感じです。
このように、座る場所によって見え方が全然違うのもミュージカルや舞台の醍醐味です。
どこの座席がベストという回答はありませんが、この席に座ると舞台が全く見えなくなるような席は販売されていないので、安心してくださいね。
また、一階席と二階席でも見え方が全く異なります。二階席の場合は全体がはっきり見えるので、上手や下手といった座席位置はあまり気になりません。
舞台の上手・下手|待ち合わせにももう迷わないで!
舞台の上手・下手の位置がわかっていると、劇場内での待ち合わせにも便利です。
上手・下手はミュージカルにかかわらず、歌舞伎やライブ、コンサートなどのステージにも共通する呼び方なので、覚えておいて損はありません。
わからなくなったら、このページの一番上に掲載した画像で確認してくださいね。